IABサプライチェーン検証 (app-ads.txt + sellers.json)
Interactive Advertising Bureau(IAB)は、app-ads.txt
を作成しています。
これは、アプリパブリッシャーが広告リクエストの送信元であるアプリを所有していることを、広告主に対して証明するものです。
アプリのパブリッシャーは、Google PlayストアやAppleのApp StoreにリンクされているWebサイトでこのテキストファイルをホストします。
このファイルには、アプリインベントリの販売を許可されているすべての広告ソースへのリファレンスが含まれています。
パブリッシャーはこのファイルを公開し、エクスチェンジ(取引所)、サプライサイドプラットフォーム(SSP)、その他のバイヤー、およびサードパーティーベンダーがクロールできるようにします。
アプリが広告リクエストを送信すると、広告主はアプリストアのページでデベロッパーのWebサイトを確認し、そのサイトでapp-ads.txt
ファイルを見つけ、広告リクエストのパブリッシャーID がapp-ads.txt
ファイル内のIDと一致することを確認します。
広告リクエストのパブリッシャーIDがapp-ads.txt
ファイル内のパブリッシャーIDと一致しなければ、その広告リクエストが偽装だと判断するため、悪意のある行為を防止できます。
多くの広告主は、有効なapp-ads.txt
ファイルを所有していないアプリには入札しません。
アプリインベントリに入札するビッダーの数と収益を最大化し、特定の種類の詐欺からアプリを保護するため、AppLovinはapp-ads.txt
ファイルを保持して、このファイルに許可された広告ソースとしてAppLovinを含めることを強く推奨します。
app-ads.txt
ファイルの実装方法
-
デベロッパーのWebサイトをアプリストアに追加します。
デベロッパーのアプリの所有権をAppLovinや他の広告プラットフォームで確立できるようにするには、Google PlayやApp StoreのストアリスティングにデベロッパーのWebサイトをリンクする必要があります。
- Google Playの場合は、アプリリスティングのDeveloper contactセクションに開発者WebサイトのURLを追加します。
- Google Play Consoleにログインします。
- アプリを選択します。
- 左側のメニューで、Store presence > Store listingを選択します。
- Developer contactまでスクロールします。
- デベロッパーのWebサイトのURLを追加します。
- AppleのApp Storeの場合は、App Privacyを使用しているドメインに
app-ads.txt
ファイルを配置します。
- Google Playの場合は、アプリリスティングのDeveloper contactセクションに開発者WebサイトのURLを追加します。
-
独自の
app-ads.txt
を作成します。デベロッパーWebサイトのルートディレクトリに
app-ads.txt
ファイルを追加します。 このファイルの一覧には、アプリインベントリの承認済み販売者をすべて記載します。 これを行うには、アプリに接続した各広告ネットワークに連絡し、app-ads.txt
ファイルに追加すべき行データを確認してください。 以下はapp-ads.txt
ファイルの例です。app-ads.txt # Network Name, Publisher/Account ID, Relationship Typeapplovin.com, 9eaf9ad6dc92d5fcn6f47c30168fb8fq, DIRECTmintegral.com, 19435, DIRECT, 0aeed123c80d6423google.com, pub-3940498599942544, DIRECT, f08c47fec0986fa0app-ads.txt
ファイルは、IAB Tech Labの仕様書のフォーマットに従う必要があります。 これにより、ファイルを使用して正常に検証することが可能になります。詳細については、IAB Tech Lab が提供する仕様書「Authorized Sellers for Apps」を参照してください。app-ads.txt
ファイルは、文字コードとしてutf-8
を使用する必要があります。 WebサーバーはこのファイルをContent-type: text/plain
として提供する必要があります。 -
app-ads.txt
ファイルにAppLovinを追加します。app-ads.txt
ファイルに追加するAppLovinの行データは、AppLovinダッシュボードのAccount > General > App-ads.txt Infoページで取得できます。 -
AppLovinダッシュボードでAccount > General > Basic Infoの順にアクセスし、DomainフィールドにデベロッパーWebサイトURLのルートドメインを登録してください(例:
mywebsite.com
)。IAB仕様書にあるとおり、AppLovinが管理する
sellers.json
ファイルにdomain
を1つのみ使用できます。MAXアカウントが複数のスタジオまたはゲームデベロッパーによって使用されている場合は、以下の2つのオプションのいずれかを選択してください。-
AppLovinアカウントで管理するすべてのアプリで、ストアリスティングに同じデベロッパーWebサイトURLを使用します。
-
MAXアカウントで管理するすべてのアプリに同じデベロッパーWebサイトを使用できない場合は、それぞれのデベロッパーWebサイトがHTTPリダイレクトを確立して、各デベロッパーWebサイトの
app-ads.txt
ファイルに対するリクエストを、MAXアカウントに入力したドメインでホストされているapp-ads.txt
ファイルに転送します。IABの仕様書には、「サードパーティのWebサーバードメインにワンホップで権限を委譲するため、元のルートドメインの外部を宛先とするHTTPリダイレクトは1回のみ許可される。サードパーティがリダイレクトを返す場合、広告システムはそのレスポンスをエラーとして扱うべきである」とあります。例えば、MAXアカウント「Animal Kingdom」が、以下のスタジオのアプリを管理しているとします。
- Studio Bears
- Studio Tigers
- Studio Monkeys
MAXアカウントの所有者は、
animalkingdom.com
でapp-ads.txt
をホストし、MAX UIでanimalkingdom.com
をドメインとして使用する必要があります(これは後に、AppLovinのseller.json
ファイルにパブリッシュされます)。 各スタジオは、ストアにあるアプリのデベロッパーWebサイトをそれぞれ独自のサイトであるwww.studiobears.com
、www.studiotigers.com
、www.studiomonkeys.com
に設定します。 各スタジオは、アプリストアに表示されているデベロッパーWebサイト(www.studiobears.com/app-ads.txt
、www.studiotigers.com/app-ads.txt
、www.studiomonkeys.com/app-ads.txt
)の各ドメインがホストするapp-ads.txt
ファイルへのリクエストを、animalkingdom.com/app-ads.txt
にリダイレクトする必要があります。
-
ベストプラクティス
-
各ネットワークの行データを正確にコピー&ペーストして、
app-ads.txt
ファイルに追加したかを必ず再確認してください。 -
連係している広告パートナー(ネットワーク、エクスチェンジ、バイヤーなど)すべてに連絡を取り、
app-ads.txt
ファイルに追加するエントリを取得してください。 また、定期的に最新情報に更新してください。 -
見知らぬ会社から直接連絡があり、
app-ads.txt
ファイルへの追加を要求された場合はご注意ください。 AppLovinは、企業およびSSPパートナーが実際に連携している広告パートナーのみを追加することを強くお勧めします。 -
ads.txt ValidatorのWebサイトを利用すると、
app-ads.txt
エントリが正しく最新であることを確認できます。 -
app-ads.txt
の実装を確認するには、Mediation Debuggerを使用します。以下の例は、app-ads.txt
実装に成功した場合のMediation Debuggerの結果です。